佐賀豪雨被災者、オンラインで学生ボランティアに体験語る - 佐賀新聞

佐賀豪雨について東京の大学生とオンラインで話す牛島早百合さん（左）＝武雄市のおもやいボランティアセンター

　昨夏の佐賀豪雨で浸水被害に遭った武雄市北方町の被災者２人が１日、東京の大学生にオンラインで被災体験や復興の歩みを語った。ボランティアに支えられたことや地域のつながりの大切さを伝えた。

　地方自治体などでつくる「応援村」と全国の学生ボランティアでつくる「学生応援村」などが、防災の日の１日に合わせた「オンライン傾聴ボランティア」として企画。牛島早百合さんと横田順子さんが被災体験を語り、早稲田大の２年生３人が話に聞いた。

　このうち牛島さんは、自宅が床上８０センチまで浸水し、８カ月間戻れなかったといい、「３、４カ月はただ片付ける日々が続いた。完全に立ち直り、つらいとは思っていないけど、今でも空を見たら涙が出ることがある」と１年を振り返った。

　「いやな顔ひとつせず、作業を重ねて笑顔で帰られる災害ボランティアの人を見て『くよくよできない』と思った」「助け合いやおしゃべり会など、地域のコミュニティーから力が生まれてくる」など、民生委員としての活動も含めて復興の歩みも語った。

　大切なこととして、（１）天気予報をよく聞く（２）大切な物を２階に上げるなど災害に備えて片付けておく（３）区長や消防団員を含め地域のコミュニケーションを取っておく－の３点を伝えた。

　そばでやり取りを聞いていた小松政市長から感想を聞かれた学生代表の大井晃亮こうりょうさんは「現地の状況が分かり勉強になった。オンラインでは限界もあるので、オフを融合した取り組みも考えたい」と話し、牛島さんは「こうして話すことが役に立てれば」と述べた。（小野靖久）

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September 02, 2020 at 09:58AM
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