〈原発１万人訴訟〉福島原発事故、被災者が避難生活の苦悩訴え - 佐賀新聞

　佐賀県内外の住民ら１万人以上が国や九州電力に玄海原発（東松浦郡玄海町）の全基の操業停止を求めている訴訟の第３３回口頭弁論が９日、佐賀地裁（達野ゆき裁判長）で開かれた。２０１１年３月に福島第一原発で事故が発生して避難した際、中学１年だった金本暁さん（２３）＝鳥栖市＝が避難生活の苦悩などを訴えた。

　福島県いわき市で育った金本さんは、当時を「子ども心に原子爆弾が爆発したかのような、漠然とした恐怖に包まれた」と振り返った。避難を余儀なくされたことについては「自分の身に何が起こっているのか理解できなかった。（避難先では）友人をつくろうという気力も湧かなかった」などと話した。

　２年前に留学先のデンマークで再生可能エネルギーについて学んだことなどにも触れ「被害者の一人として、原発のない社会がいち早く実現されることを願う」と強く訴えた。提訴しているのは「原発なくそう！　九州玄海訴訟」原告団（長谷川照団長）になる。（小部亮介）

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October 10, 2020 at 06:00AM
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