13日深夜の地震で震度6弱を記録し、最大約2900戸が断水した宮城県山元町では17日夜の時点で、町南部の坂元地区で依然約200戸の断水が解消されていない。水のない不自由な暮らしが丸4日続き、給水車に日参する被災者は疲労の色を濃くしている。
「水がない大変さを痛感している。何とか今日中に復旧してほしい」。坂元地区の会社員阿部宏子さん(54)は17日朝、坂元地域交流センターに配備された給水車を訪れた。給水分は料理や手洗いに使い、浴槽に残っている湯でトイレを流しているという。
町は当初、15日夕方までに全面復旧する見通しを防災無線などで伝えた。阿部さんは「帰宅しても水道が使えず、ショックだった」と振り返る。
「いつになったら復旧するのか」「なぜ山元町だけ解消できないのか」。町には抗議が相次いでいる。
復旧に手間取っているのはなぜか。町によると、町が敷設した幹線水道管に被害がほとんどなかったため、比較的早い解決が見込まれた。ところが、通水する過程で、幹線から各家庭に引いた給水管の破損が想定を超え「少なくとも100件以上」(町上下水道事業所)見つかった。
町は地震直後の13日午後11時40分ごろ、坂元地区を含む中南部をカバーする山寺配水池の水量が急激に低下するのを確認。14日午前0時過ぎ、約2900戸の水道を停止した。
中部約2000戸は15日までに解消されたが、復旧作業につれ、震源の福島沖により近い坂元地区で被害が集中していることが分かった。職員10人と業者10社がローラー作戦で破損箇所の調査、給水管の修理、水圧確認を並行して展開。17日は午後10時までに新たに約100戸で通水した。
町上下水道事業所の大橋邦夫所長は「住民に我慢を強いて申し訳ない。今日が正念場と捉え、夜間の作業も続ける。一刻も早く復旧させたい」と語る。
18日は坂元地域交流センターで給水車を配備する。
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