天皇、皇后両陛下は２３日、憲政記念館（東京都千代田区）で、国民に緑化活動への理解を促す「みどりの式典」に臨席された。昨年は新型コロナウイルスの感染拡大で式典が中止されたため、代替わり後、両陛下が臨席される初めての機会となった。
天皇陛下はお言葉で、豊かな緑が「良好な地球環境の維持や自然災害の防止にも大きな役割を果たしています」とご指摘。「私たちの社会や生活と密接に関わり、欠かすことのできない緑を守り、育むために必要な技術や文化について、考えていくことも大切なことではないかと思います」と述べられた。
式典では植物や緑化、自然保護などに関する研究で功績があった研究者に「みどりの学術賞」が授与され、式典終了後、両陛下は受賞者らと懇談された。
宮内庁などは２７日、両陛下の恒例の地方訪問「四大行幸啓」の一つで、５月に島根県で開催される「全国植樹祭」について、感染拡大が続く現状に配慮し、陛下がオンラインで臨席されると発表した。皇后さまも体調に支障がなければ同席される。
植樹祭では、樹木の苗木を植える「お手植え」などの行事もあるが、宮内庁によると、島根県から事前に都内へ苗木を運び、陛下が鉢に植えられる様子を会場のモニターにリアルタイムで映し出すことなどを検討しているという。
両陛下は２８日、お住まいの赤坂御所と福島県をオンラインでつなぎ、東日本大震災から１０年の被災地の復興状況を視察し、東京電力福島第１原発事故の影響で避難生活を続ける被災者らと約２時間にわたり懇談された。
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