広島ニュースTSS
県内各地で大雨による被害が発生する中、避難や救助で大切な役割を担っているのが「非常食」です。 東日本大震災を機に誕生した非常食を作っている老舗食品メーカーの思いに注目しました。 自然災害が多発する現代。災害救助に携わる人たちはこれまで以上に重要な役割を負っています。そんな活動を支えるのが携帯できて屋外でも手軽に食べられる非常食です。 東広島市。この会社では緊急時に使用する非常食を作っています。保存料などを使うことなく、5年間もの賞味期限を実現しました。 さらに、実用性だけでなくこだわったのは食べた時の触感や味です。 【矢野記者】 「あったかくしっかりできてます。ごはんをあっためた時のベチャって感じがどうしてもあるが、これはまったくない。ほんとに家でつくったか店で作ったのと同じようにおいしいです」 災害時にこそ食べてもらいたい。この非常食はそんな思いで誕生しました。作ったのは明治42年に創業した永岡商事です。 【永岡商事・永岡政明社長】 「元々は羊羹です。今のソウルですね。昔の京城府。ここに軍の指定工場がありまして、そこに軍の指定として羊羹を納入していました」 終戦を機に日本に引き揚げると広島を拠点に再起を図りました。当時、自衛隊の夜食の羊羹に眠気覚ましのコーヒーを混ぜヒット商品を生み出します。 【永岡商事・永岡政明社長】 「なかなかそこに行くまでは熱でコーヒーの味が飛んだりとか大変な思いだったとは聞いています。今だに永岡の伝統として続いていることは他社に類のないものを作る。この発想というものは代々受け継がれてきているのではないかと思っています」 その後、順調に業績を伸ばし、食品卸売り会社に業態を変えて迎えた2011年。未曾有の災害に懸命に活動する自衛官。その姿に社長の心は揺れ動いたといいます。 【永岡商事・永岡政明社長】 「え~っと思いはですね。この工場を建てて約10年になるが、ちょうど東日本大震災の年だったのですね。平成23年。メーカーが土曜日、日曜日。例えば祝日、夜中。休みの場合にものが入ってこない。 ですから、本当の意味で自衛隊のため、頑張ってくれている自衛官に商品供給を安定させるためには絶対にもう一度、自社で工場を作らないと駄目だと」 卸売り会社から食品メーカーへ。「他社に類のないものを作る」創業当時の精神がよみがえりました。 【永岡商事・永岡政明社長】 「パックご飯ってありますよね。ほとんどph調整剤とかそういう形で保存していると思うんです。弊社の場合はそういう保存料を一切入れずに長期保存。5年間保存出来て、白いご飯だとつまらないじゃないかと。 ぱっとひとつあけてすっと食べられる。中に具材が入っているもののほうが絶対喜ばれるのではないかなと」 しかし、保存材を使わず、具材入りのパックライスを作ることは困難を極めます。 【永岡商事・永岡政明社長】 「具材が入っていて長期保存って、まず不可能なんですね」 不可能を可能にしたのが加圧加熱特殊製法です。社長を驚かせたのはこれまでのパックライスにはないコメの食感です。 【永岡商事・永岡政明社長】 「試食させていただいたら、炊き立ての家で炊いたような炊き込みご飯が、そのまま食べられるわけです。これだと思いましたね。絶対、世の中が求めてくるものはこれだと」 非常食はおいしくなければならない。 味や食感にこだわるのには理由があります。 【永岡商事・永岡政明社長】 「困難な時、つらい時に本当においしいものを一口入れるだけで、私もそうですけど。ほっとするんですよ」 ボランティアなどが作る温かい食事も被災者の心の支えになります。 しかし、コロナ禍の今、難しくなっています。 【永岡商事・永岡政明社長】 「今、もし災害が起こった時にボランティアの活動も出来ない状態。おむすびを近くのボランティアの方が手で握って体育館に持っていきます。 これもコロナの状態なのでダメです。どんどん規制されていく時代が来ているのではないかと思います」 コロナ禍で発生する災害。この困難な環境の中で被災した人たちを励ます食べ物を届けたいと社長は考えています。 【永岡商事・永岡政明社長】 「非常時だからこそ、災害時だからこそ、おいしいものを食べて頂きたい。普段、家で食べているものと同じようなものを食べて頂きたい。この信念は、私は変わらないです」 災害救助を支えたストックライスは今、被災者を元気づける食べ物に変わろうとしています。
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