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Friday, August 26, 2022

全国で相次ぐ豪雨災害「ボランティアが足りない」 コロナ禍、複数回の被害…心が折れる被災者救うには - 神戸新聞NEXT

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 今月上旬から記録的な豪雨に見舞われた東北や北陸などの被災地で、家屋の復旧作業が続いている。消防庁の集計では、被災家屋は22道府県で約6千棟に上る。現地に入った兵庫県内の支援団体や研究機関の担当者は「被害の範囲が広域にわたり、ボランティアが不足している」と指摘し、支援の格差を心配する声もある。(上田勇紀)

■5000棟を超える被害

 豪雨では8月3日から4日にかけて、山形県と新潟県に大雨特別警報が発表された。台風8号も影響し、その後も断続的に大雨が継続。消防庁集計(23日時点)では長野県で1人が死亡し、岩手、山形県で2人が行方不明に。家屋被害は新潟県で1882棟、石川県で1522棟、山形県で752棟など、全国で5843棟に上る。政府は激甚災害に指定する見通しを示している。

 10日から約2週間にわたって岩手県や石川県で活動した被災地NGO恊働センター(神戸市兵庫区)の増島智子さん(51)は「被害は広域で局所的。場所によってはほとんどボランティアがおらず、手が足りていない。被害から時間がたち、被災者が精神的にとても疲れている」と指摘する。

■泥かきを終えたところに…

 いったん家屋の泥かきを終えても、再び大雨に見舞われた地域もある。阪神・淡路大震災以降、東北や広島、熊本などで被災地支援を続けてきた増島さんは「度重なる被害に、心が折れる人もいる。じっくりと話を聞くだけでも支援になる」と、今後の取り組みへ準備を進める。

 8月9、10日に山形県飯豊町などを視察した人と防災未来センター(神戸市中央区)の高原耕平主任研究員(39)も「被害を受けた地域が広く、家屋の床板をはがしたり、消毒したりできる、高い専門性を持ったボランティアが不足している」と分析した。

 収束が見えない新型コロナウイルス感染も追い打ちを掛ける。全国社会福祉協議会によると、各地のボランティアセンターは、感染防止のため募集範囲を県内や地域内に限定。全国募集はわずかにとどまる。

 ひょうごボランタリープラザの元所長で、全国災害ボランティア支援機構(神戸市西区)の高橋守雄さん(74)は「募集の範囲や条件がさまざまで、ボランティアを考える人も迷ってしまう。ボランティアが集まる地域とそうでない地域の格差も生まれている。全国的な統一指針が必要だ」と提言する。

   ◇◇◇

 各地のボランティア募集状況は全国社会福祉協議会のホームページから確認できる。継続的な支援に向け、被災地NGO恊働センターは活動支援金を募っている。郵便振替01180-6-68556。加入者名は「被災地NGO恊働センター」。通信欄に「2022年8月豪雨」と記す。同センターTEL078・574・0701

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