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Thursday, September 1, 2022

県内豪雨、得た教訓 きょう1日「防災の日」・被災者に聞く、課題と対策 - yamagata-np.jp

taritkar.blogspot.com

2022/9/1 11:35

2020年の水害で車庫のタイヤが流され、今回はひもで固定して備えた菊地昭敏さん=大江町百目木地区

 9月1日は防災の日。県内でも大規模な自然災害が続発し、いつ身の回りに危険が迫ってくるか分からない。日頃の備えが大切になっている中、近年の水害に見舞われた住民は、被害を予測した防災意識が大切だと指摘する。8月の大雨被害などから参考にすべき対策や課題を聞いた。

 川西町上小松では、ダリヤ園そばの鏡沼が決壊した影響で、あっという間に住宅地が浸水した。多くの住民は避難所に向かえず、自宅2階などへ垂直避難した。同地区が被災した1967(昭和42)年の羽越水害のほか、75年には転勤先の真室川町で大水害も経験した河内真一さん(74)は、ろうそくや懐中電灯、飲食物などを日頃から用意している。今回の豪雨では自宅2階で一夜を過ごし無事だったが、「電気が止まったことで、エアコン、扇風機などが動かず暑さ対策に苦しんだ」と話す。真夏の災害に備え、熱中症対策が重要だと感じたという。

 2020年7月の最上川氾濫で被災した大蔵村清水の白須賀地区。自宅が床上浸水した井上文子さん(78)は避難所で一夜を過ごした。「夏だったこともあり、とにかく喉が渇いた。パンを渡されたが喉を通らなかった」とし「飲み水の大切さを痛感した」。着替えの調達にも困り、健康保険証や処方薬などはまとめて保管するようになった。

 最上川沿いに位置し、2年前と今回と続けて浸水被害を受けた大江町百目木(どめき)地区は非常用のリュックを常備する世帯もあり、防災意識は高い。地区の会社員菊地昭敏さん(56)は、2年前に車5台分の予備タイヤが流されるなどし、今回はひもで固定した。「被害を予測し前もって行動することを心掛けた」と話す。2年前には車庫にあった子どもの自由研究が泥水に浸かり、「大事なものは低い位置に置かないことも大切だ」と語った。

 飯豊町椿の町介護老人保健施設「美の里」は施設の3分の2が床上浸水した。施設はバリアフリーの観点から平屋で上階への避難ができない。山口努事務長は「居住空間を確保するため、いかに浸水を防ぐかが重要」と話す。掃き出し窓からの浸水が目立ち、地下鉄でも採用されている止水板の設置を検討中だ。

 飯豊町役場は今回の豪雨で一時、電話やネットなどの通信機能を失った。交流サイト(SNS)や災害メールなどで避難所や給水所を知らせたが、配信メールの登録者は町民の5%ほどで、認知度の向上が課題となった。

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