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Thursday, June 8, 2023

皇室スケッチ:被災者の話に耳傾け 両陛下、即位後初の震災被災地訪問 - 毎日新聞

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震災語り部の人首ますよさん(手前)と懇談される天皇、皇后両陛下=岩手県陸前高田市で2023年6月3日午後5時27分、宮武祐希撮影
震災語り部の人首ますよさん(手前)と懇談される天皇、皇后両陛下=岩手県陸前高田市で2023年6月3日午後5時27分、宮武祐希撮影

 第73回全国植樹祭への出席のため、今月3、4日に岩手県陸前高田市などを訪問した天皇、皇后両陛下は、東日本大震災の犠牲者を追悼するとともに、被災者と交流された。震災被災地の訪問は即位後初だったが、被災者に心を寄せ、触れ合う姿は皇太子時代に訪問した時と同じだった。

 青い空が映える陸前高田市の広田湾。震災前、湾の奥にあった高田松原は約7万本の松が生い茂る景勝地だったが、高さ17メートルを超える津波でほとんどが流された。現在、唯一耐えた「奇跡の一本松」は復興のシンボルとなり、震災後に植えられた若い松林が広がっている。

何度も一本松を見上げ

 3日、特別機で岩手県入りした両陛下が向かったのは、一本松がある高田松原津波復興祈念公園だった。海岸を一望できる防潮堤の国営追悼・祈念施設「海を望む場」の献花台で、両陛下は白いユリなどの花束を供え、海に向かって静かに頭を下げた。周囲には風の音が響いていた。

 その後、両陛下は震災後に防腐処理を施され、モニュメントとして保存・整備された一本松の前に立った。天皇陛下は高さ約27・5メートルの松の幹に残る津波の痕跡を見て、「こんなに高いところまで波が来たんですね」と、同行した陸前高田市の佐々木拓市長に語った。皇后雅子さまは「どうしてこの一本松だけが残ったのでしょうね」と質問し、市長は他の木に比べて大きかったことなどを説明した。両陛下は何度も一本松を見上げていた。

 この日は公園内にある東日本大震災津波伝承館で被災者とも懇談。…

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