2024年01月18日13時31分
能登半島地震で最大震度7を記録した石川県志賀町では、今も断水が続き、避難生活に終わりが見えない。避難所に届く食材は主食中心で、栄養面に偏りがある。被災者からは「野菜を食べたい」「体が弱るのが心配」と切実な声が上がる。
進まぬ水道管耐震化 目標6割、9県が3割満たず―石川36%、21年度末・能登地震
避難所となっている志賀町地域交流センター。支援物資置き場を見ると、パンやおにぎり、カップ麺などの炭水化物が目立つ。3日から身を寄せている男性(66)は「糖尿病なので、野菜を食べたい。物資を運んで来てくれた人に尋ねても、『野菜の入った食べものはない』といつも言われる」と残念そうに話す。
ぜんそくの持病がある避難者の橋本恵美子さん(51)は、連日おにぎりやカップ麺で食事を済ませている。消化がうまくできず食欲もなくなってきたといい、「ぜんそくが悪化したり、感染症になったりしそうで心配。温かいご飯や野菜が恋しい」と語った。
野菜など新鮮な食材が被災者に届きにくいのは、避難所によって冷蔵庫や調理器具の有無が異なることも背景にある。志賀町の避難所を巡回して食事内容を調査した管理栄養士の橋本智恵子さんは「主食、主菜、副菜がそろう食事が必要。バランスが取れていないと、健康やお通じの問題が出てくる」と危惧する。
東日本大震災では、宮城県内の避難所の約8割で食事が炭水化物に偏り、たんぱく質やビタミン類の摂取が大幅に不足したとの調査結果がある。糖尿病が悪化したり、塩分調整ができず高血圧になったりするケースがあり、橋本さんは「野菜ジュースなどを1日1本でも飲んで」とアドバイスしている。
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