[株式会社プラネット]
女性では約半数が持ち歩くマイボトル、男性にも若年層から浸透中!
~“重い” “洗いにくい” “におい移り”…改善してほしいマイボトルへの不満~
国内1,300社超が利用する日用品流通の情報基盤を運営する株式会社プラネット (所在地:東京都港区、代表取締役社長:田上正勝)は消費財や暮らしにまつわるトピックスをお届けする 『Fromプラネット』 の第126号として、マイボトルに関する意識調査の結果をご紹介します。未掲載のデータもご提供できますのでお気軽にお問い合わせください。
トレンドに乗って、20代男性にマイボトルが浸透
外出するとき、飲み物をマイボトルに入れて持ち歩くスタイルが珍しくなくなりました。出先で飲料を買うより経済的だし、空き缶やペットボトルのゴミが出ないのでエコにもなりますね。今回は、マイボトル(水筒・マグ)についてアンケートを実施。マイボトルを持ち歩くメリットやボトル選びで重視すること、中に入れる飲み物の種類などを聞きました。
まずは、ふだんマイボトルで飲み物を持っていくかどうかを聞きました。すると4割が“持っていく”と回答。男女別では特に女性が男性を大きく上回り、半数近くが持ち歩いています。年代別に見ると、女性は年代による変動が少なく、全年代で半数前後。一方、男性は年代が低いほど高くなり、20代では4割を超えて女性の持参率に迫っています。
職業別では、「パート・アルバイト」で最も高く、次いで「会社員」。ランチ以外では飲食店を利用する機会がなく、さらにマイボトルなら節約効果もあるからでしょう。最も低かったのは「会社役員・経営者」、次いで「自由業」でした。
何年前からマイボトルを持ち歩き始めたか聞くと(表2)、若年層ほどマイボトル歴が短く、高齢層ほど長い対照的な結果に。男性のほうが女性よりも年代差が顕著で、特に20代の男性は同じ20代の女性に比べても「2年未満」が高くなっています。社会人になり、トレンドに乗って、“水筒男子”デビューした20代が多そうです。
男性は自分で飲み物を用意するのが面倒、女性はボトルの洗浄が面倒
次に、マイボトルを持ち歩く理由を聞きました(表3)。1位は「どこでも好きなときに飲めるから」で、男女ともに6割超。2位「ペットボトルや缶飲料を買うより経済的だから」、3位「自分の好きな飲み物を持参できるから」と続きます。移動中でも、お金をかけずに、好きなものが飲めるストレスフリーなところは今の時代に合っているようです。
マイボトルを持ち歩かない理由(表4)の1位は「荷物になる(かさばる)から、重いから」、次いで「飲みたいときには、買えばいいから」。男女差に注目すると「飲みたいときには、買えばいいから」は男性が女性を大きく上回っています。一方、女性が最も上回ったのが「ボトルの洗浄が面倒だから」。全体では5位ですが、女性では3位に浮上。これに対し、男性の3位は「自分で飲み物を用意するのが面倒だから」と、対照的です。男性は「自分で飲み物を用意する」ことが、女性にとっては「ボトルの洗浄」のほうがストレス…この違いは興味深いですね。
なぜマイボトルを持ち歩くか…20代に見られた“エコ”な理由とは?
表3、表4の結果を、さらに性年代別に調べました(表5、表6)。マイボトルを持ち歩く理由では、全体として高齢層、特に女性で数値が高くなっています。特に「熱中症対策・水分補給のため」は若年層との差が大きく、高齢層では熱中症への意識が高いことがわかります。一方で、「カフェでテイクアウトのドリンクが割引になるから」が、男女とも20代のみ1割を超えているのも気になるところ。エコを意識したカフェのサービスを若い世代は活用しているようです。
マイボトルを持ち歩かない理由については、「飲みたいときには、買えばいいから」は若年層ほど低く、上の年代に比べ、お金を使わない傾向が表れています。一方で、「ボトルの洗浄が面倒だから」が若年層では女性のほうが高いことにも注目。高齢層では男性のほうが高いのに、年代によって男女差が逆転していました。
男性は容量が“多い”こと、女性は“少ない”こと、正反対の機能を重視z
今度は、マイボトル選びで重視することを聞きました。1位は「保温性・保冷性である」で、女性より男性のほうが高く、2位の「軽いこと」は女性のほうが上回りました。女性にとってボトルの“軽さ”はかなり気になるポイントのようです。男女差でも、「容量が多いこと」は男性が女性を大きく上回ったのに、「容量が少なめ(一人用)なこと」は女性が高くなっています。“容量が少ない”=“軽い”ということ。最近、ポケットに入るミニサイズの水筒がヒットしたことも記憶に新しいですね。
女性が最も男性を上回ったのが「デザインや色」、次いで「洗いやすさ」。特に「洗いやすさ」は、女性では「かさばらないスマートな形状」を抑えて3位。「ボトルの洗浄が面倒」という女性の心理がここにも表れています。
女性にはほうじ茶が人気、男性は冬でもアイスが飲みたい?
気になるボトルの中身についても尋ねました。秋冬(寒い時期)にマイボトルに入れている飲み物の1位は「温かい緑茶」、2位は「水・ミネラルウォーター」、3位は「ホットコーヒー」。また、数値は紹介しきれませんが、春夏(暑い時期)の結果も、1位「水・ミネラルウォーター」、2位「冷たい緑茶」、3位「アイスコーヒー」。順位、ホットかアイスかは入れ代わっていますが、一年を通して「緑茶」「水」「コーヒー」が不動のトップ3でした。「緑茶」人気がここまで高いとは予想外。急須でいれるしかなかった時代とは違い、アイスでもホットでもティーバッグで自在につくれる手軽さが、カテキンの健康効果とともに受けているのかもしれません。
性年代別に順位を調べると、やはり「温かい緑茶」「水・ミネラルウォーター」「ホットコーヒー」が多くの性年代でトップ3を占めています。しかし、男性の20代で3位に、30代で2位に「冷たい緑茶」がランクイン。冬でも「冷たい緑茶」なんですね。一方、女性では20代で3位に、30代と70代以上では2位に「温かいほうじ茶」が。男性では全年代でトップ3圏外です。このところカフェでも定番化してきたほうじ茶は、マイボトルを持つ女性にも人気のようです。
理想は…飲み終わったら小さくなり、"洗いやすくて" "におい移りしない"ボトル!
最後に、持ち歩くボトル・水筒への不満と要望を寄せてもらいました。何といっても多かったのが「洗浄が面倒」という回答。特に、フタのパーツの洗いにくさについて、不満や衛生面への不安が噴出していました。また、予想以上に目立ったのが、飲み物のにおい移りや色素沈着を気にする声。こちらも洗いにくさと無関係ではありません。におい移りや着色を防ぐため、水筒の中身はいつも水やお茶になりがちだったり、コーヒー専用にせざるをえなかったりと、影響も少なくないようです。今後、こうした不満が解消されたボトルの登場を期待したいですね。
調査機関:株式会社プラネットによる調査企画をもとに、株式会社ネオマーケティングにて「マイボトル(水筒・マグ)」に関する意識調査を実施。
期間:2019年12月25日~27日、インターネットで4,000人から回答を得ています。
株式会社プラネットとは https://www.planet-van.co.jp/
メーカー、卸売業、小売業がサプライチェーンとして連携し、生活者へのサービス向上を目指して進化を続ける日本の消費財流通を、情報インフラ運営で支えている上場企業(証券コード2391)です。
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