「ぬくぬく亭」引っ越し 長野 住民交流・被災者支援の拠点 - 信濃毎日新聞

　台風１９号で被災した長野市豊野地区で１日、住民交流や被災者支援の拠点施設「まちの縁側ぬくぬく亭」が市豊野支所前に移転した。昨年１２月に近くの民有地にプレハブを置いて開所したが、民有地内の別の建物が解体工事に入ることになり、プレハブごと引っ越した。

　ぬくぬく亭は、豊野地区住民自治協議会や支援団体など計１３団体が運営。地元のお年寄りらが集まって交流する他、被災者支援のボランティア団体がイベントを開くなどしてきた。開所当初は３月までの予定だったが、移転に伴い、復興状況を見ながら今年夏ごろまでは運営する方針にしたという。ぬくぬく亭に常駐している介護医療院とよの（長野市豊野町豊野）の介護福祉士、塚野正展さん（５４）は「住民が少しでも落ち着ける場所として、引き続き活動を続けたい」と話していた。

　移転初日の１日、近隣の５事業者が提供したおやきが施設近くで振る舞われた。同市赤沼の自宅が被災した会社員中村雄一さん（４４）は家族と訪れ、「被災で地域住民が離れ離れになっていく心配がある中で、こうした交流施設があることはとてもありがたい」と話していた。

（3月2日）

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