福島を思うヒマワリ、小諸で大輪 被災者からの種を支援者が育成 - 信濃毎日新聞

　東日本大震災で被災し、小諸市に身を寄せた人を支援する市民団体「うららな会」の会員が育てているヒマワリが見頃を迎えている。同市から地元の福島に戻った被災者からもらった種を育てた。同会代表の大森けい子さん（７３）＝小諸市＝は「震災を風化させたくない。お互いに明るい気持ちで、いつまでもつながっていられるといい」と話している。

　同会は２０１１年の大震災直後に大森さんらが設立。同市に身を寄せた被災者が孤立しないようお茶会を開いたり、相談に乗ったりしてきた。月日がたち地元へ戻った人もいるが、大森さんは手紙などで連絡を取り続けた。

　ヒマワリの種は福島県大熊町と双葉町に戻った被災者２人から譲り受けた。文通で偶然にも２人がヒマワリを育てていることを知り、大森さんが「みんなで育てたい」と種を送ってくれるよう依頼。２人からレジ袋一つ分の種をもらい、会員約８０人に配った。

　同市の清水香世子さん（７８）の畑では高さ２メートル以上に成長し、２０近い花が青空に向かって咲いている。清水さんは「こんなに高くなるなんて思わなかった」と驚く。「（被災者が）ここで過ごしたことを忘れないでいてくれて、うれしい」と話した。

（8月15日）

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