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Thursday, October 28, 2021

被災者団体代表・長谷川健一さん死去 原発の不条理訴え続け - 中日新聞

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在りし日の長谷川健一さん。故郷への思いを熱く語った=2017年2月、福島県飯舘村の自宅で

在りし日の長谷川健一さん。故郷への思いを熱く語った=2017年2月、福島県飯舘村の自宅で

 東京電力福島第一原発事故で避難を強いられた福島県飯舘村の長谷川健一さんが二十二日、がんの闘病生活の末、六十八歳で亡くなった。故郷を追われた被災者団体の代表を務め、怒りの声を上げ続けた。ゆかりの人からは故人を惜しむ言葉が上がった。 (大平樹)

 「二十六日に手術を予定していたけど、病状が急変した。亡くなるまであっという間だった」。長男の義宗さんは最後の日々を振り返る。

 三月、のどの甲状腺にがんが見つかった。声を出しにくそうにしていたが、日常生活に支障が出るほどではなく、今月上旬には畑を見回るなど、元気な様子を見せていた。

 村の酪農家のリーダーだった長谷川さんの人生は、原発事故で一変した。搾った牛乳から高濃度の放射性物質が検出され、廃業に追い込まれた。自死した酪農仲間もおり、「原発さえなければ」と書き残した。

酪農廃業 見捨てられる危機感原動力

 村は計画的避難区域に指定された。長谷川さんは、自治会長を務める前田地区の住民のつながりを保てるようにまとまって暮らせる避難先を探し、同県伊達市の仮設住宅への集団移転をかなえた。自らが村を離れたのは事故発生の五カ月後。他の住民の避難を見届けてからだった...

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