災害時に住民の被災状況などを一元管理する自治体のオンラインシステムがある。生みの親は、阪神・淡路大震災の被災自治体の職員だ。東日本大震災をうけて注目度も上がり、国も普及を急ぐ。だが導入する自治体は全国の3分の1ほどで、様式の異なるシステムの乱立など課題もある。
このシステムは、罹災(りさい)証明書の発行や支援物資の供給状況などの情報をオンライン上で管理する仕組みだ。給付金の素早い支払いや、二重払い防止にもつながる。総務省によると全国1741市区町村のうち、導入しているのは約3分の1だ。
基になるシステムをつくったのは、兵庫県西宮市情報システム課の元職員吉田稔さん(74)。1995年の阪神・淡路大震災の時に立ち上げた。いまは国と自治体が共同運営する地方公共団体情報システム機構(J―LIS)内の「被災者支援システム全国サポートセンター」のセンター長を務める。
被災自治体のシステム運営の支援もする。東日本大震災では、約20の被災自治体からの問い合わせに対応。ほとんどの自治体ではシステムが未整備だったため、導入から被災者情報の管理までを支援した。
1995年1月17日の朝、震度7のゆれが西宮市を襲った。吉田さんの自宅も全壊。家族を避難所に残し、役所へ向かった。課の部屋では書類が散乱し、ホストコンピューターは2台とも倒れていた。
罹災証明発行に7時間 市民から罵声も
西宮市では震災で1100人…
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