静岡県熱海市で昨年7月に起きた大規模土石流から11カ月を迎えた3日、県は、盛り土のあった崩落現場付近で今後の大雨への応急対策として設置した排水設備を被災者らに公開した。眼下には、多くの犠牲者や家屋をのみ込み、被害を拡大したとされる盛り土が削り取られ、険しい谷底となった崩落起点が迫り、被災者らは改めて怒りをあらわにした。
「ここに盛り土があったことを事前に知っていたら、(発生時に)避難して亡くなる人はいなかったはずだ」。家屋が全壊した志村信彦さん(41)は崩落起点を眺めながら、盛り土の土地の現旧所有者らが関与を否定し、責任を押し付け合うなかでのやり場のない怒りをぶちまけた。
県によると、土石流の崩落起点付近の盛り土は発生前、約7万立方メートルを超えていたとみられ、大半が土石流で崩落したが、なお約2万立方メートルが残っている。梅雨や台風シーズンが迫る中、県は崩落リスクを抑えるため、地表に排水路を設置したり、地中に排水管を埋設したりして応急対策を進めた。
それでも、この日の応急対策に関する説明会では、「地域住民に再び被害が及ぶことはないのか」などと、残存する盛り土の崩落を心配する声が相次いだ。
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