昨年7月に大規模土石流で被災した熱海市伊豆山のNPO法人「テンカラセン」が30日、台風15号により被害を受けた静岡市清水区に大量の飲料水などを届けた。「恩返しをしたい。ただそれだけ」-。支援の輪が被災地から被災地へつながった。
同NPOは伊豆山の被災者や高齢者などの支援を続けているボランティア団体。台風15号で県内に甚大な被害が出た直後から「今度は自分たちの番」と支援に乗り出した。現地で必要とされる物資をSNSで募り、4日間で県内外から約300ケースの飲料水や赤ちゃん用のおしりふきなどが集まった。
現地では地元住民の案内を受けた。同日午前、物資を詰め込んだトラックなどに乗り込み、甚大な被害が発生した興津川流域へと出発。190人の高齢者が暮らす同区承元寺町の養護施設「白扇閣」で飲料水を降ろし、興津川と支流が合流する同区清地では床上浸水でごみがあふれる道路の状況を見て回った。
土砂崩れと冠水で行政による支援が長く滞っていた布沢地区に到着すると「困っていることはありますか」と聞いて回り、支援物資集積場の整理などを手伝った。河内地区にも水を届けた後、帰路で出会った住民宅に物資を届けるなど支援を続けた。
代表の高橋一美さん(45)は熱海土石流の被災者の一人。「被災者になって改めて人と人のつながりの大切さを学んだ」と話す。「どこで、誰が困っているかは現地に入らないと分からない。困り事を探りながら支援という形でつながっていきたい」と語った。
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