災害支援などに取り組むキリスト教系NGO「オペレーション・ブレッシング・ジャパン」(OBJ)は、ウクライナからの避難民や被災地で困難を抱えるひとり親世帯、単身高齢者などに、米や日用品をギフトとして配布するキャンペーンを行った。
キャンペーンはクリスマスに合わせ、昨年11月1日から12月25日にかけて実施。OBJのスタッフや教会関係者をはじめとしたパートナーが、昨年9月の台風15号で大きな被害を受けた静岡をはじめ、北海道から沖縄までの12道府県で、計640人にギフトを配布した。
静岡県は、台風15号で8千棟以上の家屋が浸水被害に遭い、今も自宅の修理や片付けが終わらない住民が多くいる。キャンペーンに協力した静岡市の城北キリスト教会では、被災した地元の住民を何とかして励ましたいと、集まった有志がギフトの袋詰めを行い、被災者や見守りが必要な高齢者に届けた。
キャンペーンに参加した同教会の会員で、車椅子で生活する男性は、「水害で傷ついている地元を見て、体が不自由でも自分にできることをしたいと思いました。水害の片付けが終わっていなかったり、一人暮らしの高齢者が多い地域で、思わぬギフトに涙ぐまれた方もいました」と話した。
ウクライナ避難民には、小麦粉、洗剤、衛生用品など、必要性の高い日用品を配布。ウクライナから家族と共に避難してきたウクライナ人宣教師のナディアさん(沖縄県在住)が協力し、福井、大分、鹿児島、福島、沖縄に住む70世帯に届けることができた。
ギフトには心の励ましのためにと、ウクライナ語の聖書と、ひらがなのルビの入った日本語の聖書、OBJの学童クラブに通う福島県南相馬市の児童たちが手書きで作成したウクライナ語のクリスマスカードも入れた。
大分県のフルゴスペル・イエスキリスト教会でギフトを受け取るウクライナの人々(写真提供:同上)
ギフトを受け取ったウクライナ人の女性は、「予想外のプレゼントに、驚きと喜びに満たされました。私たちウクライナ人を思い、支えてくださる全ての方々に、平和と健康、クリスマスの恵みがあふれますように」と話した。
OBJは今後も、地域教会や全国のパートナーと協働し、キリストの愛と福音を宣(の)べ伝えるプロジェクトを実施していくという。
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