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Saturday, March 4, 2023

全国の被災者に無償レンタル 石巻の1台から始まったカーシェア支援:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル

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 静岡市中心部の幹線道路沿いにある空き地に今年1月、車約30台が並んでいた。ボンネットには、足が車輪になったアルパカがモチーフのキャラクター「シェアルパカー」のイラスト。ナンバープレートは宮城、新潟、佐賀とバラバラだ。

 昨年9月の台風15号で被災した人に車を無償で貸し出すため、「一般社団法人日本カーシェアリング協会」(宮城県石巻市)が設けた臨時拠点だ。全国から寄付された車を集め、多い時は100台以上が貸し出された。利用者はガソリン代だけ負担すれば借りられる。

 浸水した住宅の改修は年が明けても続いていた。代表理事の吉沢武彦(44)はこの日、岐阜県長野県での連携協定締結式に向かう途中で拠点に寄り、現地スタッフと話し合った。「まだ車を必要としている人は多いから、継続しよう」

 近くの団体職員の男性(62)は協会の車を借りた一人。川沿いの自宅が浸水して自家用車が壊れ、レンタカーを借りられずにいたところ、同僚が紹介してくれた。買い出しや家具搬出での足を確保でき、「普段の生活は車なしでは保てない。本当に助かった」と言う。

 同市清水区の高校教諭の男性(57)は協会を訪れて「東日本大震災の被災地だった石巻の人たちがやってくれているのか」と驚いた。浸水した自宅から荷物を運び出すために利用した。「震災の時、自分は無関心だったんだなあと反省した。被災者になって初めて気づくことばかりだ」と振り返る。

 吉沢が協会を立ち上げるきっかけになったのは12年前の震災だ。

自然災害で被災した人に車を無償で貸し出すカーシェアリングが、東日本大震災の最大の被災地だった宮城県石巻市から広がっています。平時は違う形での活躍も。取り組みが、どのように支えられているかに迫ります。

「神戸元気村」元代表から突然の呼び出し

 震災約1カ月後の2011年…

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