東日本大震災や九州豪雨など、日本各地の災害現場で被災者支援に奔走した17のまちの事例をまとめた冊子がこの春、作られた。被災者の声にどう向き合い、どう支援につなげるか。その間に立つ「つなぎ手」の大切さを説いている。
冊子は「被災地で活躍する『つなぎ手』活動事例集~被災者の小さな声を聞き、支援者につなげてきた人たち~」。神戸市で地域づくりに取り組む認定NPO法人「まち・コミュニケーション」がまとめた。
2011年の東日本大震災や常総水害(15年)、熊本地震(16年)、北海道胆振東部地震(18年)、西日本豪雨(同)、房総半島台風(19年)、九州豪雨(20年)など9道県の10災害、計17の団体と個人の活動を収録した。
登場するのは、住民による復興プロジェクト団体、カーシェアリング団体、行政職員や空き家で居場所づくりをする元教員など多岐にわたる。
高齢者世帯の誕生月訪問や建築士同行による住宅修繕の助言、LINEを活用した地域の課題集約など、それぞれのノウハウや心掛けを盛り込んだ。
例えば宮城県石巻市のボランティア団体は、立て替え払いが障壁で自宅の修繕ができない被災者のために弁護士会と協働。公的支援が活用できるよう道筋をつけたという。
熊本県人吉市で空き家を活用して居場所づくりをしてきた女性は、九州豪雨の際、車庫に「物資色々あります」と看板を掲げた。
眺める高齢男性に声をかけ、自宅訪問。一人で片付けは無理だと判断し、ボランティアに入ってもらい、男性は安心して避難所に移れた。
冊子は無料。PDF版もある。問い合わせは同NPOにメール(m-comi@bj.wakwak.com)で。
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