【カサブランカ(モロッコ)=西田道成】北アフリカのモロッコ中部マラケシュ近郊を震源に8日発生した地震で、モロッコ内務省は10日、死者が2122人、負傷者が2421人に上ったと発表した。世界保健機関(WHO)は、被災者が30万人以上としている。
国営MAP通信によると、死者はマラケシュ南方の地域に集中しており、震源とみられるアル・ホウズ州では1351人の死亡が確認された。死傷者数は増える可能性もある。
現地では、崩れた建物の下敷きになった住民の救助や、行方不明者の捜索活動が始まったが、がれきなどが道路をふさいで難航している。地震から3日目に入り、生存率が急低下する「発生から72時間」が迫っている。
ロイター通信によると、住民は建物の崩壊を恐れ、路上で睡眠をとっている。店舗も被害を受け、食料や水が不足しているという。
各国は相次いで支援を表明しており、同通信によるとスペインの救助隊が10日、モロッコに到着した。英政府も同日、捜索・救助の専門家60人や捜索犬の派遣を発表した。今年2月の地震で被災したトルコや中東各国も支援準備に入った。
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