レスキューキッチンカーの前で弁当を販売する中村詩織さん=鹿児島市のKTS鹿児島テレビ駐車場
キッチンカーのメニューを記す立て看板。中村さんが手際よく解体し、組み立て直すと、車いすと担架に早変わりした。
11月14~20日に鹿児島市で開催した計3回のイベント。会場の一つとなったKTS鹿児島テレビ駐車場では、水を入れるだけで食べられる「アルファ米」や規格外野菜を使った弁当を販売し、キッチンカーが備える防災機能も公開した。
車内には500人分の非常食のほか、2000回分の簡易トイレ、着替えや授乳に使えるテントなどを収め、来場者の注目を集めた。
民間の食育資格を取得していた中村さんが、災害時の食を強く意識するようになったのが熊本地震だ。「本震」から約10日後、支援物資を届けるため東京から熊本県益城町に入った。
震度7を2度観測した同町の避難所では被災者がすし詰め状態で身を寄せていた。「温かいご飯が食べたい」。住民の言葉が胸に刺さった。冷たい食事が多かったのだろう。「ストレスで食欲がなくなり、体調を崩す人もいる。被災地こそ普段と変わらない食事が必要」と感じた。
被災地で温かいメニューを提供したいと昨年2月にキッチンカーを完成させた。強固な骨組みで耐震を強化した車内には、炊きだし用の調理器具やコンロも常備。制作費600万円はクラウドファンディングで募った。これまで福岡や山梨に出向き、災害拠点となるキッチンカーの普及を呼びかけた。
来年1月にも鹿児島市でイベントを計画する。「災害時は離乳食やアレルギーに配慮した食事は提供されにくい。自助力を高めるための防災情報も発信したい」
からの記事と詳細 ( 被災地でこそ温かい食事を…食育プロデューサー、熊本地震をきっかけに ... - 南日本新聞 )
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