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Monday, April 15, 2024

避難者が売り子 復興市 加賀温泉駅前 能登の特産品 週替わりで:北陸中日新聞Web - 中日新聞

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被災者が売り子となって販売する能登地方の特産品を手にする観光客たち(右)=加賀市の加賀温泉駅前で

被災者が売り子となって販売する能登地方の特産品を手にする観光客たち(右)=加賀市の加賀温泉駅前で


 能登半島地震の復興支援につなげようと、能登地方の特産品を販売する「能登復興市」が15日、加賀市の加賀温泉駅前で始まった。被災した9市町の特産品を週替わりで販売し、売り上げは全額、仕入れた商店などに贈る。市内の旅館などに2次避難する被災者が売り子として立ち、観光客たちに復興支援を呼びかける。5月12日まで。 (小川祥)

 リシャールミルジャパン財団(東京都)からの寄付金を基に、市内3温泉地の旅館経営者らでつくる加賀温泉郷協議会が開いた。

 特産品は、協議会の会員が自ら被災市町に出向き、買い集めた。15日は羽咋、宝達志水、中能登の3市町で仕入れた「のとうしカレー」、イチジクやハトムギ茶を練り込んだクッキー、ジャムなどが並び、観光客たちがお気に入りの品を買い込んでいた。

 売り子には、被災者4人が立った。地震前には輪島朝市の露店で海藻やアワビを販売していた井上岳登さん(20)=輪島市横地町=は「人と触れ合うことができるので気分が晴れる」と話した。協議会が時給千円で雇われているが、井上さんは「自分でしっかり稼ぐことで、心の余裕にもつながる」と語った。輪島朝市で干物を販売していた池澄田津子さん(69)=同市鳳至町=は「4カ月ぶりに物を売った。ドキドキだけど、仕事としてできてうれしいね」と笑顔を浮かべた。

 福島県いわき市から観光に来ていた女性はせんべいやお茶を買い求め「東日本大震災の時はお世話になった分、恩返しを少しでもできたら」と話した。

 物産展では22日からは珠洲、能登、29日からは輪島、穴水、5月6日からは七尾、志賀の各市町の特産品を販売する。企画に関わった加賀市山代温泉の旅館「加賀百万石」の吉田久彦社長は「北陸新幹線が開業したことで多くの観光客が降りてくれる。能登の支援を呼びかけ、復興の後押しになれば」と話した。

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