在留資格を失ったものの、入管施設への収容を一時的に解かれた「仮放免」中の外国人らを乗せたマイクロバスが5月5日、愛知県から能登半島地震で被災した石川県穴水町に向かった。仮放免者は原則、県外に出ることを禁止されている。そんな彼らがなぜ、被災地を目指したのか。【川瀬慎一朗】
焼けたまち、内戦下の母国重ね
バスに乗っていた外国人は、愛知県で暮らすウガンダ、コンゴ民主共和国、ブラジル、ウズベキスタン国籍の30~40代の男女計9人。そのうちの8人は、留学や就労、難民認定を求めて来日したが在留資格を失い、現在は仮放免中の身だ。入管の許可なしに県外に出ることは禁止されている。
そのうちの一人で、難民申請中のウィリアムスさん(46)=ウガンダ国籍=は現在、愛知県津島市で暮らす。今年1月、能登半島地震の被災状況を伝えるニュースを見て言葉を失った。跡形もなく崩れ落ちた家々、町中を焼き尽くす火災……。その様子は、かつて祖国で経験した紛争の惨状と重なった。「焼け野原となった輪島市の様子は内戦下のウガンダ市街地のようで、母親と病院に逃げ込むなどした幼少期を思い出して悲しくなった」
からの記事と詳細 ( 能登地震1.1:仮放免中のウガンダ人ら、県境越え被災地へ 「助けたい」に国籍なし /石川 - 毎日新聞 )
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