両陛下、熊本豪雨の被災者に励まし コロナ禍、初のオンライン | 熊本日日新聞社 - 熊本日日新聞

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　天皇、皇后両陛下は２７日、昨年の７月豪雨で甚大な被害を受けた熊本県人吉市、八代市坂本町、球磨村、芦北町の被災者らとオンラインで面会し、励ましの言葉をかけられた。両陛下が豪雨の被災者を直接見舞うのは初めて。

　新型コロナウイルス感染拡大のため、現地訪問を見送られた。オンライン方式での被災地お見舞いは今回が初。住まいである東京の赤坂御所と、県庁や４市町村の役所をインターネットビデオ通話でつないだ。

　県庁では蒲島郁夫知事が住まいの再建状況や、氾濫した球磨川の治水対策などを説明。人吉市役所、八代市鏡支所、芦北町役場、球磨村役場では各市町村長が、映像を交えて災害から約７カ月が経過した被災地の現状を伝えた。両陛下は災害後の困り事や、ＪＲ肥薩線の被害などについて質問し、熱心にメモも取られたという。

　４市町村では被災者の代表計６人も同席。両陛下は、自宅を失い、仮設住宅などで暮らす被災者を「怖かったでしょう」などと気遣われた。災害直後に救助に当たった消防、警察、自衛隊、ボランティアセンターを運営する社会福祉協議会のスタッフらもねぎらった。

　人吉市の松岡隼人市長は「熱中症で体調を崩す人がいなかったかどうかなど、被災者に寄り添う質問をされた」と振り返った。蒲島知事は「両陛下には早く被災地に行って寄り添いたい気持ちがあられたと思う。オンラインでも心は通じ、勇気づけられた」と述べた。

　両陛下は昨年８月にも、赤坂御所で蒲島知事と面会し、遺族や被災者へのお見舞いを伝えられた。（熊本豪雨取材班）

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