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Tuesday, March 31, 2020

町への思い もっと 紡ぐ新聞に 半島地震被災者へ手渡し 11年で幕 - 中日新聞

新たな手書き新聞「紡ぐ」を発行する滝井元之さん=穴水町梶で

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穴水の滝井さん 再出発

地域広げ課題に一石 部数増へ

 二〇〇七年三月の能登半島地震による穴水町の被災者を励まそうと、〇九年からボランティアで手書き新聞「『あした塾』だより」を配ってきた同町梶(かじ)の滝井元之さん(75)が、惜しまれつつ今年三月の百三十七号で発行を終了した。地震から十三年。「被災者」という認識に区切りをつける思いがあるが、経験を生かし四月から、発行数を増やし対象を町全域に広げた新手書き新聞を始める。その名も「紡ぐ」。町民の地域への思いや意見、要望をつないでいく。(森本尚平)

 滝井さんは、月一回あした塾だよりを発行。自然の風景や祭りなど季節の話題や全国の災害、ボランティアの現状などを取り上げ、災害公営住宅に住む人たちを中心に、見守りも兼ねて届けてきた。

 一方で、百号を超えた一七年二月ごろから「私のやっていることは役に立っているのか」という疑問も芽生えた。アンケートで「続けてください」という声に支えられ続けてきたが、昨年、十年の節目に発行終了を決断。滝井さんには「いつまでも『被災者』と『ボランティア』の関係でいいのか」という思いがあった。同時に人口減少が進む町の現状にも目を向け「みんなで町のことを考える別の新聞を発行したい」との新たな思いが強まった。

 四月一日から配る新たな新聞「紡ぐ」は、あした塾だよりと同様にA4判のカラー両面。高齢化や過疎化が進む穴水町で「何が必要なのか」「どんな取り組みが必要なのか」といった意見を集め「その思いをみんなでつないでいく」という願いを込める。発行部数も今までの二十五部から百八十部に増やし、アイデアや意見も広く町民から募る予定。災害公営住宅の住民の見守りは今後も続け、新たな新聞も手渡しで届ける。

 第一号となる紙面には、発行に向けた滝井さんの思いが手書きで一字一字紡がれている。「成功するか分からないけど、動かなければ始まらない。町の現状にすごい危機感を持っている人、あまり持っていない人さまざまいると思う。ただそこに一石を投じたい」。町の「あした」を町民一丸で作り上げていくために。

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