対面じゃなくても語り継ぐ
新型コロナウイルスの影響で平和関連行事の中止が相次ぎ、思うように原爆投下の記憶を語り継げない中、石川県原爆被災者友の会(石川友の会)が核廃絶を訴える活動を粘り強く続けている。西本多美子会長(79)=金沢市=に、被爆七十五年を迎えた今の思いを聞いた。 (聞き手・小佐野慧太)
−六日はどのように過ごしましたか。
「朝には、卯辰山(金沢市)にある原爆犠牲者追悼碑『平和の子ら』像の前でテレビ局の取材を受けました。どなたが供えたのでしょうか、きれいな千羽鶴があり、胸を打たれました」
「今日(六日)はやっぱり、被爆した四歳のときを思い出しましたね。私は広島市生まれ。自宅にいて、ピカッと光ったと思ったら急に真っ暗になって、頭の上に屋根の瓦のようなものがどんどん落ちてきました。母が押し入れにかくまってくれて、大けがをせずに済みました。あの恐怖は絶対に忘れられません」
−新型コロナウイルスの拡大で西本さんの活動にはどんな影響が出ているか。
「毎年夏は小中学校で講演をすることが多いですが、今年は全く依頼がありません。二月に富山県小矢部市の中学校で講演をしたのが最後となっています。広島への修学旅行に向けた事前学習で招かれたのですが、結局、旅行も中止になってしまいました。生徒からいい感想をたくさんもらっただけにとても残念です」
−そうした状況でも、オンラインの講演やパネル展の開催などで粘り強く核廃絶を訴えている。
「原爆症の認定などを支援する石川友の会の活動を通して、多くの被爆者とおつきあいする中、私個人の体験にとどまらない原爆の悲惨な実態を知りました。炎が迫る中で家屋の下敷きになった母親を見捨てざるを得なかった人、孤児になってつらい思いをした人−。さまざまな悲しい話を聞き、そのたびに涙を流してきました。こんな悲劇は二度と起こしてはいけません」
「今も後遺症に苦しむ人は多く、子や孫の世代への差別の問題もあります。被爆の問題はまだ終わっていません。私自身は親に高校まで出してもらったし、大病をすることなくここまでこられました。本当につらい思いをされた方々の思いを受け継ぎ、この体が動く限り、核兵器の悲惨さを訴えていきたいんです」
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