2022年11月7日(月)
東日本大震災11年全国交流集会
東日本大震災・東京電力福島第1原発事故から11年となるもとで、被災者本位の復旧・復興めざす「災害対策全国交流集会2022」が6日、オンラインで行われました。
医療費免除中止で受診控え 食生活を切り詰めての毎日 インボイスは業者負担重く
主催は、災害被災者支援と災害対策改善を求める全国連絡会(全国災対連)が加わる同集会実行委員会で、約110人が参加しました。
全国災対連の小畑雅子代表世話人(全労連議長)があいさつし、「国民本位の災害対策、復興支援のためにも憲法を生かし、くらし・命守る政治への転換を求める運動をつくりだすことが重要だ」と語りました。
土屋十圀(みつくに)前橋工科大学名誉教授が「気候危機! 激甚化する豪雨災害に備えるために」と題して基調講演しました。台風や梅雨時に、大雨を降らせる雨雲が連続する線状降水帯によって各地で被害が起きている状況を示しました。河川の決壊などの仕組みを解説し、河川全体で水を逃がす工夫や堤防の補強、流木対策など流域治水の重要性を語りました。
今回は、宮城県での「在宅被災者と災害ケースマネジメント」の取り組みや平田直東京大学名誉教授による巨大地震の「被害想定と備え」など五つのテーマで分科会がありました。
「被災者の生活困窮を考える」分科会では岩手県からの報告を中心に交流しました。岩手県保険医協会の畠山恒平事務局長は震災後の2012年から続けている被災者への医療費窓口負担アンケートを紹介しました。この中で被災者の窓口負担免除が21年12月で打ち切られたことで負担が重くなり、診察を受けるのをあきらめる人が増えていることを明らかにしました。畠山さんは「収入の少ない住民税非課税の世帯の6割が受診回数を減らしたり、受診できなくなったりしている」といいます。「窓口負担が大きい。免除を復活してほしい」「低収入・年金だけで生活が大変」「食生活を切りつめての毎日、長く生きたくない」などの声が寄せられています。
同県大槌町の男性(83)は、妻が肺がんになり、同町から県立宮古病院などに通うのに時間がかかり苦労した経験を紹介し「私は免許を返納せず車を運転するが、高齢者は病院に通う交通費負担も重い」と話しました。
宮古民商の木村明事務局長は震災後の支援活動を振りかえり、宮古市が罹災(りさい)証明書を迅速に発行したことや宮古型住宅リフォーム制度、グループ補助金の活用の重要性を強調しました。また「中小業者に大きな負担となる消費税のインボイス制度は中止するべきです」を訴えました。
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