兵庫県は22日、阪神大震災の被災者に生活資金として貸し付けた「災害援護資金」を巡り、返済の見込みが立っていない約2億円について債権を放棄し、返済を免除する方針を明らかにした。被災者の高齢化や経済状況の悪化などを踏まえ、回収は難しいと判断した。
災害援護資金は災害弔慰金法に基づき、国が3分の2、都道府県や政令市が残りを負担し、市町村や特別区を通じ最大350万円を貸し付ける制度。阪神大震災では5万人以上が利用、約1309億円に上った。このうち兵庫県の出資分や県を通じた国費の貸し付け分は約2万5千人分の約532億円だった。
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