北アフリカ・モロッコ中部で8日深夜(日本時間9日朝)に発生したマグニチュード(M)6・8の地震で、内務省は9日深夜、死者が2012人、負傷者が2059人に上ったと発表した。被害の全容は分かっておらず、犠牲者はさらに増える可能性がある。負傷者のうち重傷は1404人。

モロッコメディアによると、軍や救急隊が被災地に入り捜索や救助を継続。倒壊した家屋に閉じ込められた市民を多数助け出した。震源地の中部アルハウズ県などは山間部に位置しており、活動は難航しそうだ。道路ががれきなどでふさがれている場所もあるという。

被害は広範囲にわたっており、国際赤十字・赤新月社連盟(IFRC)は「支援は数カ月から数年間必要になる」として国際社会に支援を求めた。

モロッコ王室は9日、3日間の服喪期間を宣言、国家機関の建物に半旗を掲げるよう指示した。

モロッコ在住の日本人も地震の影響を受けた。マラケシュ在住の岩間ひかるさん(43)は、経営するホテルの壁に亀裂が入ったのを確認したという。揺れが収まった後も長時間、市民が建物から離れ路上に避難しており、「余震が怖くて建物に戻りたくないのかもしれない」と共同通信の電話取材に語った。(共同)