メディア空間考 金子智彦
「頑張ってください」。言った後、後味の悪さを覚えた。
1月下旬、能登半島地震の被災地に入った。家が全壊したり家族が亡くなったりした従業員がいる中、事業を続けようと奮闘する経営者を取材した。その帰り際に口をついて出た言葉だった。
どうやっても困難は分かち合えない。その後ろめたさから無難な言葉しか浮かばなかった。生活再建のため頑張るし、頑張るしかない被災者にどう響いただろう。
「絆」「共に」。東日本大震災の直後、スポーツの現場で連帯を示す言葉を支えに復興へ尽力する人を取材し、言葉が持つ前向きのエネルギーを実感した。
一方で、「夢や希望を与えた…
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からの記事と詳細 ( 「希望与えたい」は記者の押し付け? 被災者の本音、引き出す努力を:朝日新聞デジタル - 朝日新聞デジタル )
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